持株比率で変わる株主の権利|少数株主権・単独株主権の早見表

非上場会社・同族会社の少数株主からは、「自分の持株比率で何ができますか」「1株だけでは何もできませんか」「3パーセントを持っていれば帳簿を見られますか」「3分の1を超えていれば重要な決議を止められますか」といった相談がよくあります。

株主の権利は、1株以上持っていれば使えるものと、1パーセント、3パーセント、10パーセントなど一定の割合が必要なものに分かれます。また、3分の1超、過半数、3分の2以上になると、少数株主権というより、株主総会で重要な決議を止める力、又は会社の意思決定を通す力として意味が変わってきます。

ただし、持株比率だけを見れば足りるわけではありません。実際には、議決権の有無、種類株式、自己株式、相続で共有になっている株式、他株主との連携、定款の定め、公開会社か非公開会社かによって、使える権利や手続が変わります。

  • 1株以上でも、株主総会への出席、議決権行使、株主名簿・議事録・計算書類の確認などを検討できます
  • 1パーセント又は一定個数の議決権があると、株主提案権などを検討しやすくなります
  • 3パーセントは、会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求など、少数株主権の実務上重要な境目です
  • 10パーセント、3分の1超、過半数、3分の2以上になると、解散請求、拒否権、支配権などの意味が出てきます
  • 少数株主にとっては、権利そのものより、情報収集・他株主との連携・売却買取交渉への使い方が重要です

坂尾陽弁護士

持株比率は、単なる数字ではありません。どの権利を使えるか、どこまで交渉できるかを判断するための出発点です。
(執筆者)弁護士 坂尾陽(Akira Sakao -attorney at law-)

2009年  京都大学法学部卒業
2011年  京都大学法科大学院修了
2011年  司法試験合格
2012年~ 森・濱田松本法律事務所所属
2016年~ アイシア法律事務所開業

弁護士 坂尾陽

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持株比率で変わる株主の権利の早見表

まず、株主の権利を大きく整理すると、1株でも行使できる単独株主権、一定割合が必要な少数株主権、重要決議を止める拒否権、株主総会決議を通す支配権に分けて考えると分かりやすくなります。

ここでいう持株比率は、一般には保有株式数の割合を指しますが、会社法上の権利では、議決権割合が基準になるものも多くあります。議決権制限株式や自己株式がある場合は、単純な株式数ではなく、議決権ベースで確認する必要があります。

目安となる割合 位置づけ 主な権利・意味 少数株主側の使い方
1株以上 単独株主権 株主総会出席、議決権行使、配当を受ける権利、株主名簿・株主総会議事録・計算書類などの確認 会社に説明を求め、基礎資料を確認し、次の権利行使の準備をする
1パーセント又は一定個数 少数株主権の入口 株主提案権、株主総会の議題・議案を出す手続、株主総会手続に関する検査役選任請求など 配当、役員選任・解任、説明要求などを正式な議題にする
3パーセント 実務上重要な少数株主権 会計帳簿閲覧請求、株主総会招集請求、業務執行の調査に関する検査役選任請求など 帳簿・支出・役員報酬・関係会社取引を確認し、交渉材料を集める
10パーセント 強い少数株主権 会社の解散請求など、例外的で重い手続が問題になる割合 会社運営に重大な問題がある場合の最終的な法的手段として検討する
3分の1超 拒否権に近い地位 定款変更、組織再編、事業譲渡などの特別決議を通しにくくする力 大株主側の重要決議に反対し、条件交渉をする余地が生じる
過半数 普通決議を通す力 取締役選任など、普通決議事項を通せる可能性が高い 少数株主サイトでは主戦場ではないが、相手方の支配状況を読むうえで重要
3分の2以上 特別決議を通す力 定款変更、合併、会社分割、株式併合などの重要事項を通せる可能性が高い 大株主側が持っている場合、少数株主は別の交渉材料を準備する必要がある

この表はあくまで全体像です。各権利には、継続保有要件、議決権個数、公開会社か非公開会社か、定款による緩和、裁判所の許可、請求理由の記載など、個別の要件があります。具体的な手続は、各詳細記事で確認する必要があります。

最初に確認すべき数字

最初に確認すべきなのは、「自分の株式数」だけではなく、「発行済株式数」「議決権のある株式数」「自己株式の有無」「種類株式の有無」「他株主と合算できるか」です。持株比率と議決権割合がずれると、使える権利の判断も変わります。

単独株主権・少数株主権・拒否権・支配権の違い

持株比率を理解するには、まず用語を整理しておくことが重要です。特に、単独株主権、少数株主権、拒否権、支配権という言葉を分けると、どの段階で何が変わるかを理解しやすくなります。

  • 単独株主権
    1株以上の株主であれば行使できる権利です。株主総会での議決権行使、一定の会社資料の閲覧、株主総会での質問などが典型です。
  • 少数株主権
    1パーセント、3パーセント、10パーセントなど、一定の持株比率又は議決権割合が必要な権利です。会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求などが代表例です。
  • 拒否権
    法律上の独立した権利名というより、3分の1超の議決権を持つ株主が、特別決議を通しにくくする実務上の力を指すことが多い言葉です。
  • 支配権
    過半数又は3分の2以上の議決権を持ち、普通決議や特別決議を通せる力を指します。ただし、株主が日常業務を直接命令できるという意味ではありません。

少数株主の相談では、「自分は少数だから何もできない」と考えてしまう方が少なくありません。しかし、1株でも使える権利はありますし、3パーセントを確保できれば、会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求など、より実効性のある権利を検討できます。

一方で、少数株主権があるからといって、会社や大株主に株式を買い取らせる一般的な権利が発生するわけではありません。少数株主権は、情報収集、正式な議論の場づくり、役員責任の検討、株価評価、売却・買取交渉の補助手段として使うのが基本です。少数株主権の全体像は、少数株主権とは|少数株主の権利一覧と株式売却・買取交渉で使える法的手段で整理しています。

1株以上で使える単独株主権

1株以上の株主でも、何もできないわけではありません。会社法上、株主は、剰余金の配当を受ける権利、残余財産の分配を受ける権利、株主総会における議決権などを有します。種類株式や議決権制限がない限り、株主総会に出席し、議案に賛成・反対し、質問することも検討できます。

また、株主名簿、株主総会議事録、計算書類など、一定の会社資料については、1株以上の株主でも閲覧・謄写を求められる場合があります。これは、会計帳簿閲覧請求のような3パーセント要件のある権利とは別に考える必要があります。

  • 株主総会に出席し、議決権を行使する
  • 株主総会で質問・発言する
  • 株主名簿や株主総会議事録を確認する
  • 計算書類や事業報告を確認する
  • 取締役の責任追及を検討する入口として、代表訴訟の制度を確認する

ただし、1株だけで会社の日常業務に直接指示したり、会社に株式を買い取らせたり、会計帳簿の詳細を当然に見たりできるわけではありません。株主総会での質問・発言の具体的な使い方は、株主総会で質問・発言できることで、株主名簿の確認は株主名簿閲覧請求とはで詳しく解説しています。

坂尾陽弁護士

1株しかない場合でも、まずは株主名簿、総会資料、議事録、計算書類を確認し、自分の立場を資料で把握することが出発点です。

1パーセント前後で重要になる株主提案権

1パーセント前後の議決権を持っている場合、株主提案権など、株主総会に議題・議案を出す手続を検討しやすくなります。取締役会設置会社では、1パーセント又は300個の議決権などの要件が問題になるため、単純な持株比率だけでなく議決権個数も確認します。

株主提案権は、少数株主が会社の議題に正式に関与するための手段です。たとえば、配当方針、取締役の選任・解任、役員報酬、定款変更、説明体制の整備などについて、株主総会で正式に議論させる入口になります。

もっとも、株主提案権は、提案すれば必ず実現する権利ではありません。大株主が反対すれば否決されることも多くあります。それでも、少数株主が会社に問題提起した事実を残し、他株主へ問題を共有し、売却・買取交渉の環境を整える意味があります。

1パーセントの実務的な意味

1パーセントは、会社を支配する割合ではありません。しかし、株主総会に議題や議案を正式に出せる可能性があるため、「単なる不満」ではなく「会社法上の手続」として問題提起しやすくなる境目です。

株主提案権の要件、期限、議題提案と議案提案の違いは、株主提案権とは|少数株主が株主総会に議案を出す要件・手続で詳しく整理しています。

3パーセントは会計帳簿閲覧請求・株主総会招集請求の重要な境目

非上場会社の少数株主にとって、3パーセントは特に重要な境目です。なぜなら、会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求など、情報収集と正式な議論の場づくりに直結する権利が問題になるからです。

会計帳簿閲覧請求では、総勘定元帳、補助元帳、仕訳、伝票、領収書、契約書、貸付金・借入金の内訳など、会社の取引内容を確認するための資料が問題になります。少数株主が、役員報酬、退職慰労金、親族への貸付、関係会社取引、不透明な外注費や交際費を確認したい場合に重要です。

株主総会招集請求は、会社が株主総会を十分に開かない場合や、少数株主が正式な議論の場を作りたい場合に検討されます。会社が任意に応じないときは、裁判所の許可を得て招集する手続が問題になることもあります。

  • 会計帳簿閲覧請求
    会社の内部会計資料を確認し、株価評価、不透明支出の指摘、代表訴訟、買取交渉の材料を集めます。
  • 株主総会招集請求
    会社が総会を開かない場合や、正式な議論の場を作りたい場合に検討します。
  • 検査役選任請求など
    業務執行や総会手続に疑問がある場合、裁判所を通じた調査手段が問題になることがあります。

3パーセントに満たない場合でも、他の株主と共同すれば要件を満たせることがあります。そのため、株主名簿を確認し、他株主と連携できるかを検討することが重要です。会計帳簿閲覧請求の詳細は会計帳簿閲覧請求とは、他株主を確認する方法は株主名簿閲覧請求とはで解説しています。

10パーセントは解散請求など重い手続が問題になる割合

10パーセント以上の株式又は議決権を持つ場合には、会社の解散請求など、より重い手続が問題になることがあります。もっとも、解散請求は、単に配当がない、会社と関係が悪い、株式を売りたいというだけで簡単に認められる手続ではありません。

少数株主サイトの実務としては、10パーセントの権利を前面に出して会社を追い込むというより、会社運営に重大な問題がある場合に、最終的な選択肢の一つとして把握しておく位置づけです。

たとえば、会社が長期間にわたり株主総会を適切に開かない、会計資料を十分に説明しない、代表者や親族への不透明な支出がある、配当がない一方で会社財産が流出しているといった場合でも、まずは資料確認、株主総会での質問、会計帳簿閲覧請求、代表訴訟、売却・買取交渉を順に検討することが多いです。

10パーセントの権利は強いが、使いどころは慎重に考える

解散請求のような重い手続は、会社や他株主との関係に大きな影響を与えます。売却や買取を目指す場合は、いきなり強い手続に進むのではなく、資料と交渉方針を整理してから検討することが重要です。

3分の1超は特別決議に対する拒否権として意味がある

3分の1を超える議決権を持つと、会社の重要事項について、特別決議を通しにくくする力が生じます。一般に、特別決議は、定款変更、合併・会社分割などの組織再編、事業譲渡、株式併合、募集株式の発行など、会社にとって重要な事項で問題になります。

特別決議は、原則として、一定数の議決権を持つ株主が出席し、その出席株主の議決権の3分の2以上の賛成で成立します。そのため、3分の1超の議決権を持つ株主が出席して反対票を投じると、特別決議を成立させにくくなります。

ただし、3分の1超を持っていれば、常に何でも止められるわけではありません。定款の定め、議案の種類、出席・委任状・議決権行使の状況、議決権制限株式の有無によって結論は変わります。反対する意思がある場合でも、総会に出席しない、委任状を出さない、議決権行使を怠ると、拒否権としての意味が弱くなることがあります。

非上場会社の少数株主にとって、3分の1超の持株比率は、売却・買取交渉でも重要です。会社や大株主が定款変更、組織再編、株式併合などを進めたい場合、少数株主の反対が交渉材料になることがあります。ただし、反対だけで解決するわけではないため、価格評価や売却条件の整理が必要です。

過半数・3分の2以上は支配権に近いが、少数株主記事では簡潔に理解する

過半数を持つ株主は、株主総会の普通決議を通せる可能性が高くなります。普通決議では、取締役の選任、一般的な剰余金処分、役員報酬の枠組みなど、会社運営上の多くの事項が扱われます。そのため、過半数を持つ株主は、実務上、会社の支配権を持つ株主と見られることが多くなります。

3分の2以上の議決権を持つ株主は、特別決議を通せる可能性が高くなります。定款変更、組織再編、株式併合など、会社の重要事項を進める力を持つため、少数株主から見ると、相手方が3分の2以上を持っているかどうかは重要です。

もっとも、このサイトの主な読者は、会社を支配している株主ではなく、非上場会社・同族会社の少数株主です。そのため、過半数や3分の2以上の詳細な会社支配の方法には深入りしません。少数株主としては、「相手方が普通決議を通せるのか」「特別決議まで通せるのか」「自分に拒否権が残っているのか」を読むために理解すれば足ります。

また、過半数を持っていても、株主が取締役に日常業務を直接命令できるわけではありません。株主が経営にどこまで関与できるかは、株主は経営に口出しできる?少数株主ができること・できないことで整理しています。

少数株主が持株比率を交渉に使う方法

持株比率を確認する目的は、権利の名前を覚えることではありません。少数株主にとって重要なのは、自分の割合でどの資料を取れるか、どの議題を出せるか、他株主と連携できるか、売却・買取交渉でどのような材料を作れるかです。

たとえば、3パーセント以上あれば、会計帳簿閲覧請求によって、役員報酬、退職慰労金、代表者や親族への貸付、関係会社取引、不透明な外注費などを確認できる可能性があります。これにより、株価評価、代表訴訟、株主総会での質問、任意の買取交渉につなげることができます。

また、1パーセント前後の議決権があれば、株主提案権を使って、配当、役員選任、役員報酬、説明体制の整備などを総会議題にすることを検討できます。3パーセントに届かない場合でも、他株主と共同して要件を満たすことができれば、使える手段が増えます。

  • 資料を確認する
    株主名簿、議事録、計算書類、会計帳簿などを確認し、会社の状況を把握します。
  • 比率を正確に計算する
    持株比率だけでなく、議決権割合、種類株式、自己株式、相続共有を確認します。
  • 他株主と連携する
    単独では要件を満たさない場合でも、他株主と共同すれば少数株主権を使える場合があります。
  • 総会で正式に問題提起する
    質問、発言、株主提案、招集請求により、会社側の説明を記録化します。
  • 売却・買取交渉に接続する
    資料と議事をもとに、株価評価や任意買取交渉の材料を整理します。

ただし、少数株主権を使っても、会社や大株主が当然に株式を買い取るわけではありません。株式を現金化したい場合は、少数株主権による情報収集と並行して、売却方法、買い手候補、買取交渉、株価評価を検討する必要があります。少数株式の売却は少数株式を売却するには、会社・大株主への任意交渉は少数株主が会社・大株主に株式を買い取ってもらうには、価格評価は非上場株式の評価方法で整理しています。

持株比率を確認するときの注意点

持株比率の判断では、単純に「自分の株式数 ÷ 発行済株式数」を計算するだけでは不十分なことがあります。会社法上の権利は、議決権割合、株式数、発行済株式数、継続保有期間など、権利ごとに要件が異なるからです。

持株比率と議決権割合は同じとは限らない

議決権制限株式、種類株式、自己株式、相互保有株式などがある場合、株式数の割合と議決権割合が一致しないことがあります。株主総会での議決や少数株主権の多くは議決権割合が重要になるため、株式数だけで判断しないことが大切です。

相続株式は共有状態に注意する

相続により非上場株式を取得した場合、遺産分割が終わるまで株式が相続人間で共有状態になっていることがあります。この場合、権利行使者の指定や相続人間の調整が必要になることがあります。自分がどれだけの株式を持っているかだけでなく、誰が株主として権利行使できる状態なのかを確認します。

継続保有要件や定款の定めを確認する

株主提案権や株主総会招集請求などでは、公開会社か非公開会社か、継続保有期間、定款による要件緩和が問題になることがあります。非上場会社だから常に簡単に使える、又は上場会社と同じ要件がそのまま当てはまる、と決めつけないようにします。

基準日と株主名簿を確認する

株主総会で議決権を行使できるかどうかは、基準日や株主名簿の記載に左右されることがあります。株式を譲り受けた、相続した、名義書換が済んでいないといった場合は、実体として株式を持っているかだけでなく、会社に対して株主として扱われる状態かを確認する必要があります。

割合は概算ではなく、資料で確認する

「だいたい3パーセントくらい」「親族と合わせれば過半数くらい」という感覚だけで手続を始めると、要件不足を争われることがあります。株主名簿、定款、登記、株式譲渡書類、相続資料を確認してから進めることが重要です。

よくある質問

1株だけでも株主の権利はありますか

あります。1株以上でも、株主総会への出席、議決権行使、株主総会での質問、株主名簿・株主総会議事録・計算書類の確認などを検討できます。ただし、会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求のように、一定割合が必要な権利もあります。

3パーセント未満だと会計帳簿は見られませんか

会計帳簿閲覧請求は、原則として3パーセント以上の議決権又は株式数が問題になります。3パーセントに満たない場合でも、他株主と共同する、株主名簿や計算書類など別の資料を確認する、株主総会で質問する、といった方法を検討できます。

3分の1超を持っていれば何でも拒否できますか

何でも拒否できるわけではありません。3分の1超は、主に特別決議を通しにくくする意味があります。普通決議事項や業務執行事項には直接効かないことがありますし、総会で出席・反対票を行使すること、定款や議決権の状況を確認することも必要です。

過半数を持っている株主は会社を自由に動かせますか

過半数を持つ株主は、普通決議を通せる可能性が高く、取締役の選任などを通じて会社支配に大きな影響を与えます。ただし、株主が会社の日常業務を直接命令できるわけではなく、取締役の職務権限、会社法、定款、総会決議の手続に従う必要があります。

持株比率と議決権割合はどちらを見ればよいですか

両方を確認します。検索上は持株比率という言葉が使われやすいですが、会社法上の権利では議決権割合が重要になることが多くあります。議決権のない株式、自己株式、種類株式がある場合は、持株比率と議決権割合がずれる可能性があります。

他の株主と合算して少数株主権を行使できますか

権利の種類によっては、複数の株主が共同して要件を満たすことを検討できます。たとえば、3パーセントに満たない株主でも、他株主と連携できれば会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求の要件を満たせる場合があります。まずは株主名簿を確認し、他株主と連絡できるかを検討します。

まとめ

  • 株主の権利は、1株、1パーセント、3パーセント、10パーセント、3分の1超、過半数、3分の2以上などで意味が変わります
  • 1株以上でも単独株主権があり、株主総会、株主名簿、議事録、計算書類の確認などを検討できます
  • 3パーセントは、会計帳簿閲覧請求や株主総会招集請求など、少数株主にとって特に重要な境目です
  • 3分の1超は特別決議への拒否権、過半数・3分の2以上は会社支配に近い意味を持ちます
  • 持株比率だけでなく、議決権割合、種類株式、自己株式、相続共有、他株主との連携を確認する必要があります

持株比率で変わる株主の権利を理解すると、自分がどの資料を取れるか、どの手続を使えるか、他株主と連携すべきか、売却・買取交渉でどの材料を準備すべきかが見えやすくなります。

もっとも、少数株主権は、株式の買取を当然に実現する権利ではありません。少数株式を現金化したい場合は、持株比率を確認したうえで、情報収集、株主総会対応、株価評価、任意買取交渉を組み合わせて検討することが重要です。

坂尾陽弁護士

自分の持株比率が分かったら、次は「使える権利」と「実現したい目的」を結び付けて整理しましょう。

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持株比率ごとの権利を確認した後は、使いたい権利の詳細や、売却・買取・価格評価への接続を整理すると、次に取るべき対応が分かりやすくなります。

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